美味しさを閉じ込めるワザ


「爽やかな初夏」といった表現がピッタリな気候が続く今日この頃ですね。
朝からの青空とキラキラした太陽は、がぜんヤル気が出ます(^^)

でも私たちケーキ屋にとっては「苺のシーズンの終わり」を感じられる季節でもあります。
夏を見送って、秋が過ぎて、初冬の時期が来るまで苺くん達とは暫しのお別れです。。。

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苺はとても傷みやすい果物です。
ウチでも扱っている果物の中で特に気を使う存在で、基本的に使うその日に仕入れる事を心がけています。

幸いウチから僅か2kmのところに、その品質の良さから他県からも仕入れに来るお店が多数いるという、とても有名なイチゴ農場『サンモリヤ』があります。

存在感のある粒の大きさで、中まで真っ赤で、豊かな旨味と甘さの中に程よい酸味があるのが「サンモリヤの紅ほっぺ」の特徴。ウチの『大きな苺のロールケーキ』には決して欠かせない存在です。(あの酸味がウチの甘さ控えめ生クリームとベストマッチなんだよねぇ(^^)自画自賛でスミマセン)

『サンモリヤの紅ほっぺ』は6月上旬で出荷終了予定だそうです。
したがって、アトリエ・ドゥ・ランジュの『大きな苺のロールケーキ』も今シーズンの出荷はそこまで。暫くのお休みです。(今、『食べたぁ〜い!』と思った『ア・ナ・タ・!』急げ〜(^^))

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でも先人達は素晴らしい方法を残してくれました。
『ジャム』にすれば、その美味しさを閉じ込めることが出来るんですね。

大量の砂糖が防腐剤の役割をするんだそうです(もちろんこの知識は『請け売り』デスヨ)。

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でも、アトリエ・ドゥ・ランジュの基本は『甘さ控えめ』。
無添加で甘さ控えめだといろいろと難しいんです。(と、パティシエが申しておりました。)
さらに煮込んでいく過程で美しい赤色が失われいきます。無添加はいろいろと難しいんですよ。(これもまた、パティシエが申しておりました。)

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さて、今回当店では『苺づくしのムースケーキ』のコンフィチュール(平たく言えば「ジャム」です;^_^A)を新製法に変更いたしました。
その名も『苺のかたちをそのまま残す製法』です!!!(かなりビミョーなネーミングですがお許しを^^;;;)
コロコロとイチゴの粒がそのままのかたちで残っています。これを甘さ控えめで実現いたしました。

出来上がったケーキを上から覗くと、さながらジュレのプールにイチゴの粒が泳いでいるかの様な不思議な光景です。かなり深さがあるように見えます。ホント不思議です。
そして、お味はというと、苺の食感が残っていて、さらに美味しくなりました!!!

さらに、ムースとスポンジ生地も見直して「グッと」美味しくなりましたョ(^^)

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生まれ変わった『苺づくしのムースケーキ』是非ご賞味下さい。

これからも既存の商品をより美味しくなるように努力をしていきます。
もちろん今後の新製品計画も着々と進んでおりますョ(^^)
どうぞご期待下さい。